切除可能肺がんでの周術期ニボルマブでイベント4割減:CheckMate 77T
Perioperative Nivolumab in Resectable Lung Cancer
背景
ニボルマブは、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)を対象としたCheckMate 816試験において、術前補助化学療法への併用が有効であることを実証しているが、KEYNOTE-671試験やAEGEAN試験からは術前・術後療法への免疫チェックポイント阻害薬追加も有効とみられている。
アメリカUniversity of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのCasconeら(CheckMate 77T)は、切除可能なIIA-IIIB期NSCLC患者を、術前にニボルマブ+化学療法、術後にニボルマブ治療を行うニボルマブ群、または術前にプラセボ+化学療法、術後にプラセボ治療を行う化学療法群へと割り付け、無イベント生存率を比較する第3相RCTを実施した(n=461)。
結論
事前指定された中間解析(フォローアップ期間中央値 25.4ヵ月)において、18ヵ月無イベント生存率は、ニボルマブ群70.2%、化学療法群50.0%であった(HR 0.58)。
病理学的完全奏効率はニボルマブ群で25.3%、化学療法群で4.7%であった(オッズ比 6.64)。病理学的大奏効率はそれぞれ35.4%、12.1%であった(オッズ比 4.01)。
グレード3・4の治療関連有害事象は、ニボルマブ群の32.5%、化学療法群の25.2%で発現した。
評価
KEYNOTE-671でのペムブロリズマブと同様、周術期ニボルマブは切除可能肺がん患者の無イベント生存率を有意に改善した。術後ニボルマブの追加的ベネフィットを評価する上で、CheckMate 816との比較は有用である。