新生児挿管、ビデオ喉頭鏡で初回挿管成功率が大きく改善:VODE
Video versus Direct Laryngoscopy for Urgent Intubation of Newborn Infants
背景
ビデオ喉頭鏡を用いた気管挿管は、様々なセッティング・患者集団において初回挿管成功率の向上を実証してきた。
アイルランドUniversity College DublinのGeraghtyら(VODE)は、分娩室・新生児集中治療室(NICU)で挿管を受ける生後28日未満の新生児を、ビデオ喉頭鏡または直接喉頭鏡による挿管へと割り付け、呼気炭酸ガス濃度に基づく初回挿管成功率を比較する単施設RCTを実施した(n=226)。
結論
解析の対象となった214名のうち、29%が分娩室で、71%がNICUで挿管された。
初回挿管成功率は、ビデオ喉頭鏡群で74%、直接喉頭鏡群で45%であった。挿管成功までの試行回数の中央値は、ビデオ喉頭鏡群で1回、直接喉頭鏡群で2回であった。
挿管中の酸素飽和度最低値は、ビデオ喉頭鏡群で中央値74%、直接喉頭鏡群では中央値68%であり、心拍数最低値はそれぞれ153回/分、148回であった。
評価
単施設ながら、新生児のみを対象としたRCTとしては最大規模の検証で、ビデオ喉頭鏡により初回挿管成功率が大きく上昇することを実証した。コクランレビューとも一致する結果で(https://doi.org/10.1002/14651858.CD009975.pub4)、新生児の挿管では、ビデオ喉頭鏡がファーストチョイスとみなせる。