大動脈弁狭窄症に対するTAVIのSAVRへの非劣性を確定:DEDICATE-DZHK6
Transcatheter or Surgical Treatment of Aortic-Valve Stenosis
背景
経カテーテル大動脈弁移植術(TAVI)と外科的大動脈弁置換術(SAVR)の比較は様々に試みられてきた。
ドイツUniversity Medical Center HamburgのBlankenbergら(DEDICATE-DZHK6)は、重症大動脈弁狭窄症を有する手術低〜中等度リスクの患者1,414名を対象として、この問題を検証する多施設非劣性RTを行った。一次アウトカムは、1年時点での全死因死亡と脳卒中の複合である。
結論
患者は平均74歳、57%が男性で、STS-PROMスコア中央値は1.8%であった。術後1年で、TAVIのSAVRに対する一次アウトカム非劣性を認めた(HR 0.53)。HRは、全死因死亡が脳卒中より低かった。処置合併症発症率は、TAVIで1.5%、SAVRで1.0%であった。
評価
PARTNER等、過去の試験結果を再現するもので驚きはないが、メーカー主導試験でなく、デバイスは各術者の選択によった、という点が新味である。参加患者も一般コホートに近く、TAVIが全体としてSAVRに劣らないことは確定された。