若年期の体力が将来の労働能力に関連
Adolescent Cardiorespiratory Fitness and Future Work Ability
背景
青少年の心肺フィットネス(CRF)は、将来の労働能力と関連するか。
フィンランドUniversity of JyvaskylaのLaaksoらは、1,207名を対象とする45年間の観察コホート研究を行った。青年期(12〜19歳:1976年)に客観的に測定したCRFと、中年前期(37〜44歳:2001年)の自己申告による労働能力および病気欠勤、中年後期(37〜44歳:2021年)の労働能力指数との縦断的関連を検討した。
結論
青年期のCRF向上は、成人後の労働能力の向上(β=0.12)と病気欠勤の減少(β=-0.07)と関連していたが、筋骨格系フィットネスやBMIには関連していなかった。
青年期のCRF向上は、また間接的に(中年初期の仕事能力改善を介して)働き盛り年齢での仕事能力の向上と関連した(β=0.04)。これらの関連は、性別に関わらなかった。
評価
北欧でだけ可能な45年にわたる超長期の健康調査で、青年期の体力が後年の職業生活に影響する、という常識的な結論を導いた。1960年代に生まれた参加者のデータであり、今日の青少年でどんな結果が得られるかは興味深い。