腎摘除後の術後補助ペムブロリズマブは生存率も改善:KEYNOTE-564
Overall Survival with Adjuvant Pembrolizumab in Renal-Cell Carcinoma
背景
KEYNOTE-564は、腎摘除後再発のリスクが高い淡明細胞型腎細胞がん患者(n=994)に対する術後補助治療として、ペムブロリズマブまたはプラセボを割り付けた第3相RCTであり、ペムブロリズマブ群での無病生存率の改善を報告している(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2106391)。
アメリカDana-Farber Cancer InstituteのChoueiriらは、全生存率を含めた、同試験における3回目の事前指定中間解析結果を報告した。
結論
無病生存率におけるペムブロリズマブのベネフィットは、以前の報告と同程度であった(HR 0.72)。
全生存率についても、ペムブロリズマブ群での有意な改善が認められた(0.62)。48ヵ月生存率は、ペムブロリズマブ群91.2%、プラセボ群86.0%であった。
原因を問わない重篤有害事象(20.7% vs. 11.5%)、グレード3・4の治療関連有害事象(18.6% vs. 1.2%)は、ペムブロリズマブ群で多く発生した。
評価
DFSに続いて、OSについても術後補助ペムブロリズマブ療法による大幅な改善が示された。
ペムブロリズマブはすでに、腎細胞がんでは初となる術後補助療法への適応拡大が承認されており、今回の結果はこれを確証するものである。