所得ボラティリティは心血管疾患・全死因死亡のリスクを上げる
Associations of Income Volatility With Incident Cardiovascular Disease and All-Cause Mortality in a US Cohort: 1990 to 2015
背景
アメリカで所得のボラティリティが上昇しており、健康インパクトが問題となっている。University of MiamiのHazzouriらは、CARDIA研究参加者3,937名(23〜35歳)の長期データに基づき、所得ボラティリティと、その後10年間における心血管疾患(CVD)・全死因死亡との関連を調査した。
結論
諸因子調整後、所得ボラティリティおよび所得低下とCVDリスク(高 vs. 低ボラティリティのHR:2.07;所得低下≧2 vs. 0 のHR:2.54)・全原因死亡(高 vs. 低ボラティリティのHR:1.78;所得低下≧2 vs. 0 のHR:1.92)に関連があった。
評価
生活上の苦境の心血管リスクは周知されているが、この研究は15年という長期性が強みである。ただし、所得データはリーマンショック以前のものである。