HbA1cが1%増えるごとにPAD患者のMACEリスクは14.2%増える
Cardiovascular and Limb Outcomes in Patients With Diabetes and Peripheral Artery Disease: The EUCLID Trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
December 2018
72
開始ページ
3274

背景

EUCLIDは、症候性PAD患者においてticagrelorとclopidogrelの同等性を示した臨床試験であった。University of ColoradoのWangらは、同試験データ(n=13,885)の再解析により、PADアウトカムへの糖尿病(DM)合併のインパクトを検討した。一次エンドポイントはMACE(心血管疾患因死亡・心筋梗塞・虚血性脳卒中)、フォローアップ期間は30ヶ月である。

結論

PAD患者の38.5%がDMを合併しており、その96.1%はT2Dであった。DM合併の一次アウトカム増悪効果を確認した(HbA1cの1%増ごとにMACEリスク14.2%増)。

評価

既知の関連だが、大規模データによりリスク増を定量化した。JACC Editorialは、冠動脈疾患・PAD・DMを一体的症候群ととらえて集学チームで治療することを推奨している。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)