CardioMEMSによる肺動脈圧モニタリングの生存率効果を確認:メタアナリシス
Implantable Hemodynamic Monitors Improve Survival in Patients With Heart Failure and Reduced Ejection Fraction
背景
心不全(HF)患者管理のための埋め込み型遠隔血行動態モニタリング(IHM:CardioMEMSTM HF System)の有効性に関しては、決定的なメタアナリシスが必要である。
アメリカVanderbilt UniversityのLindenfeldらは、3件(GUIDE-HF・CHAMPION・LAPTOP-HF)のRCTを対象とする患者レベルのプール化したメタアナリシスを実施し、全死亡ならびにHFによる入院を評価した(n=1,350)。
結論
12ヵ月時点で、デバイス群とプラセボ群のHFによる入院の減少は、3研究すべてでほぼ同様で、IHMによる管理はHFによる入院を相対的に36%低減した。
死亡率に関しては、GUIDE-HFはデバイス群の優位性を示さなかったが、CHAMPIONではハザード比0.67、LAPTOP-HFでは同0.56と、優位性を示し、プール化した結果では死亡率が25%減少することになった。
評価
肺動脈圧のモニタリングにより、心不全の死亡率が低減することを説得力を持って示した初めてのメタアナリシスである。JACC Editorialは、現在進行中のAIの利用に重要な基礎データとなる、としている。