スタチン有効性はCACスコアで予測できる?
Impact of Statins on Cardiovascular Outcomes Following Coronary Artery Calcium Scoring
背景
冠動脈カルシウム(CAC)スコアの面白い用法が報告された。Washington UniversityのMitchellらによるもので、CACによりスタチン治療効果の利益が高い患者を特定できる、という仮説を検証したものである。同関連施設でCACスコアを測定した13,644名の検査時健常者を長期追跡し、スタチン治療のアウトカム効果をCAC重症度と関連付けた。一次アウトカムは、最初のMACE発生およびAMI・脳卒中・心血管原因死の複合である。
結論
スタチン療法は、CACのある患者でのみ一次アウトカム有効であり(aHR:0.76)、CACのない患者では無効であった。このような効果はまた、CACの重症度と有意に関連していた。
評価
病態的基礎も考えうる重要な結果で、著者らはガイドライン化を提起している。広汎な追跡検証が行われよう。