急性脳卒中後の機能的アウトカムに対するフルオキセチンの効果を否定
Effects of fluoxetine on functional outcomes after acute stroke (FOCUS): a pragmatic, double-blind, randomised, controlled trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Lancet
年月
December 2018
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開始ページ
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背景

SSRIフルオキセチンが脳卒中後の機能的アウトカムを改善する、という報告がある。UKを中心とするFOCUS研究グループは、18歳以上の同患者を対象として、発症後2〜15日間におけるフルオキセチン使用の効果を検証するRCTを行った(対照:placebo、n=3,127)。一次アウトカムはmRSによる機能的ステータスである。

結論

フルオキセチンに一次アウトカム効果を認めなかった。フルオキセチン使用患者は、6ヶ月後での新規うつ病発生率が低かったが、骨折が多かった。

評価

Lancetは2011年に同薬を有効としたFLAME結果を掲載していたが(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21216670)、桁違いの規模の新たなRCTで否定されることになった。しかし、「最後のRCT」になるかどうかは不明である(https://www.affinitytrial.org/)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)