オメガ3の心血管効果に決定的検証
Cardiovascular Risk Reduction with Icosapent Ethyl for Hypertriglyceridemia
背景
オメガ3脂肪酸の心血管有益効果は最終的に検証される必要がある。Brigham and Women’s HospitalのBhattら(REDUCE-IT)は、スタチン治療を受けているが高TGである患者を対象として、イコサペント酸エチルの効果を検証する RCTを行った(対照:placebo、n=8,179)。一次エンドポイントは、心血管因死・非致死性心筋梗塞・非致死性脳卒中・冠動脈血行再建・不安定狭心症の複合である。
結論
イコサペント酸エチルの一次エンドポイント有効性が示され(HR:0.75)、主要個別イベント(二次エンドポイント)リスクの抑制も示された(NNT:28)。心房細動・粗動による入院および重大出血イベントの発生率は、介入群が有意に高かった。
評価
日本のJELISを上書きし、NEJM Editorialがイコサペント酸の心血管イベント抑制効果を確認した、と評価するランドマーク結果である。未だ様々な留保があり、Editorialは、プラセボで使用されたミネラルオイルが差異を増幅した可能性を指摘している。著者ら自身は、市販サプリの有益性を示したものはでないとしており、また有害事象がトリビアルでないことも強調している。まずは高TG患者への対処法としてのオプションとなる。