リナグリプチン、高リスク集団でも心血管安全性を示す
Effect of Linagliptin vs Placebo on Major Cardiovascular Events in Adults With Type 2 Diabetes and High Cardiovascular and Renal Risk: The CARMELINA Randomized Clinical Trial
背景
DPP-4阻害薬は3種が心血管(CV)安全性を示されているが、その臨床試験参加者には高CVリスク者・慢性腎臓疾患患者が少なかった。University of Texas のRosenstockら(CARMELINA)は、リナグリプチンに関しこの問題を検討するRCTを行った(対照:placebo、n=6,991)。一次アウトカム・指標は、CV死・非致死性心筋梗塞・非致死性脳卒中初発までの時間である。
結論
追跡期間中央値2.2年で、リナグリプチンの一次アウトカム非劣性を認めた。有害事象に有意差はなかった。
評価
Boehringer・Lillyのスポンサー研究で、MACEイベントが5.63/100人年という高リスク集団でも同薬が安全であることを示し、 米欧の規制をクリアした。腎機能改善が期待されていたが、結果は明確でなかった。