COURAGE試験は心血管リスクライフスタイル因子の自己管理をエンカレッジする
Healthy Behavior, Risk Factor Control, and Survival in the COURAGE Trial
背景
安定虚血性心疾患(SIHD)患者の生存は、ライフスタイル因子の自己管理でかなり改善できるはずである。Stanford UniversityのMaronら(COURAGE)は、同試験参加者2,287名の平均6.8年間追跡データに基づき、6つのリスク因子(収縮期血圧・LDL-C・喫煙・身体活動・ダイエット・BMI)のコントロールと死亡(一次エンドポイント)の関連を検討した。
結論
参加者の22.5%が死亡した。単変量解析では、コントロールされたリスク因子の数が多いほど生存率が高く、多変量解析では、1年間生存率改善の最も強い予測因子は非喫煙・規則的運動・収縮期血圧 <130mmHg・AHA推奨ダイエットであった(リスク因子コントロール達成0〜1と比較してのコントロール達成数4〜6の死亡ハザード比:0.64[コントロール数4]、0.27[コントロール数6])。
評価
COURAGE試験自体は薬物療法とPCIの併用効果をみたものだったが、その長期結果は、禁煙・運動・ダイエットという自己管理できるライフスタイル因子だけでも死亡リスクを大幅に減らせることを示した。