COURAGE試験は心血管リスクライフスタイル因子の自己管理をエンカレッジする
Healthy Behavior, Risk Factor Control, and Survival in the COURAGE Trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
November 2018
72
開始ページ
2297

背景

安定虚血性心疾患(SIHD)患者の生存は、ライフスタイル因子の自己管理でかなり改善できるはずである。Stanford UniversityのMaronら(COURAGE)は、同試験参加者2,287名の平均6.8年間追跡データに基づき、6つのリスク因子(収縮期血圧・LDL-C・喫煙・身体活動・ダイエット・BMI)のコントロールと死亡(一次エンドポイント)の関連を検討した。

結論

参加者の22.5%が死亡した。単変量解析では、コントロールされたリスク因子の数が多いほど生存率が高く、多変量解析では、1年間生存率改善の最も強い予測因子は非喫煙・規則的運動・収縮期血圧 <130mmHg・AHA推奨ダイエットであった(リスク因子コントロール達成0〜1と比較してのコントロール達成数4〜6の死亡ハザード比:0.64[コントロール数4]、0.27[コントロール数6])。

評価

COURAGE試験自体は薬物療法とPCIの併用効果をみたものだったが、その長期結果は、禁煙・運動・ダイエットという自己管理できるライフスタイル因子だけでも死亡リスクを大幅に減らせることを示した。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)