「寒気はMIリスク」を大規模確認
Association of Weather With Day-to-Day Incidence of Myocardial Infarction
背景
心筋梗塞(MI)の発症が低気温や降雪と関連しているという現場感触や観察研究があり、確定が求められている。スウェーデンLund UniversityのMohammadらは、同国MIデータベース登録患者の16年間データを解析した(n=274,029)。
結論
低気温・低気圧・高風速・日照時間の短縮はMIの発症リスクと関連していた。特に気温との関連が顕著であり、ST上昇型/非ST上昇型にかかわらず同様の結果となった。発症リスクは0℃以下で最高であり、気温の1SD(7.4℃)上昇ごとに2.8%低減した(非調整罹患率:0.972)。
評価
100年も前にWolff・WhiteがNEJMで指摘した関連で、観察研究も多く定説ともいえるが、今回の北欧研究が最大かつ最高信頼度である。血管攣縮などの病因因子、インフルエンザ等の交絡因子も興味深いが、著者らはこの関連が中等度のものであることを強調している。