ホモ接合性家族性高コレステロール血症へのエビナクマブの長期有効性を確認:ELIPSE HoFH
The Long-Term Efficacy and Safety of Evinacumab in Patients With Homozygous Familial Hypercholesterolemia
背景
ELIPSE HoFH試験は、ホモ接合性家族性高コレステロール血症(HoFH)で脂質低下療法中の患者に対するエビナクマブの効果を検証するRCTで、2020年に第3相試験の有効な結果を発表している。
同試験の南アフリカUniversity of the WitwatersrandのRaalらは、第3相試験後の24週のオープンラベル投与期間の結果を報告している(n=64)。
結論
患者のベースラインLDL-C平均値は、250.5 mg/dLであった。
48週におけるオープンラベル投与期間終了までに、実薬群でLDL-Cの平均値は46.3%減少した。null-null型患者 (47.2%)と非null-null 型患者(45.9%)とで効果は変わらなかった。
有害事象は73.4%の患者で発生した。6.3%の患者にエビナクマブ関連とみられる有害事象(薬物過敏症・投与反応・無力感・全身そう痒・筋けいれん)があった。
評価
エビナクマブはHoFHの、特にアンジオポエチン様タンパク3遺伝子(ANGPTL3)機能喪失型変異を標的化した抗ANGPTL3薬で、期待通りの効果をオープンラベル試験でも継続して確認した。すでにFDA承認済で、日本でも承認されよう。