クロノタイプと2型糖尿病の関連は明らか:NHS大規模コホート研究
Chronotype, Unhealthy Lifestyle, and Diabetes Risk in Middle-Aged U.S. Women: A Prospective Cohort Study
背景
クロノタイプ(朝型か夜型か)と2型糖尿病(T2D)発症の関連に関し、多くの研究がある。
アメリカHarvard Medical SchoolのHuangらは、女性看護師を対象としたNurses’ Health Study IIデータを用いて、2009〜2017年にがん・心血管疾患・糖尿病の既往がなかった45〜62歳の看護師63,676名の前向追跡調査を行った。
生活習慣行動として、食事の質・身体活動・アルコール摂取量・BMI・喫煙・睡眠時間を評価した。
結論
「明確な夜型」を報告した参加者は、不健康な生活習慣である可能性が「明確な朝型」を報告した参加者よりも54%高かった。
社会人口要因・シフト勤務・家族歴で調整した場合、「明確な朝型」と比べ、T2Dの調整ハザード比(aHR)は、「中間型」で1.21、「明確な夜型」で1.72であった。BMI・身体活動・食事の質で調整した場合、「明確な夜型」の「明確な朝型」に対するT2DのaHRは、それぞれ1.31、1.54、1.59であった。全因子で調整した場合には、関連は弱まったが、依然としてT2Dとクロノタイプには正の関連があった(aHR 1.19)。
評価
クロノタイプとT2Dとの関連に関する従前の見方を裏書する決定的な大規模調査結果だが、「夜間勤務の夜型」参加者でT2D糖尿病リスク増はみられなかった、という興味深い観察も報告している。なお。この研究を含むNHSデータには、白人女性というバイアスがかかっている。