ぶどう膜メラノーマへのtebentafusp、ベネフィットは長期的:IMCgp100-202試験3年結果
Three-Year Overall Survival with Tebentafusp in Metastatic Uveal Melanoma
背景
Tebentafuspは、メラノーマ細胞の糖タンパク質100(gp100)とT細胞上のCD3に結合し、メラノーマ細胞を攻撃するファースト・イン・クラスの二重特異性融合タンパクである。治療歴のないHLA-A*02:01陽性転移性ぶどう膜悪性黒色腫患者(n=378)を対象に、tebentafuspまたは主治医選択治療(ペムブロリズマブ、イピリムマブ、ダカルバジン)を2:1で割り付けた第3相RCT、IMCgp100-202試験は、tebentafusp群における全生存率の改善を示している。
ドイツUniversity Hospital HeidelbergのHasselらは、同試験の3年結果を報告した。
結論
全生存期間(中央値)は、tebentafusp群21.6ヵ月、対照群16.9ヵ月であった(HR 0.68)。推定3年生存率はそれぞれ27%、18%であった。
長期投与による新たな有害事象は認められなかった。
評価
転移性ぶどう膜メラノーマにおいて初めて有効性を示した全身治療であり、3年結果で継続的なベネフィットを確認した。作用機序からみて、ぶどう膜メラノーマ以外でも有効性が期待でき、皮膚メラノーマをはじめ臨床的検証が進められている。