LP(a)の心血管イベント発生リスクをメタ解析で確認
Baseline and on-statin treatment lipoprotein(a) levels for prediction of cardiovascular events: individual patient-data meta-analysis of statin outcome trials

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Lancet
年月
October 2018
392
開始ページ
1311

背景

LP(a)が心血管イベント発生リスクであることを示す結果が集積されている。オーストリアMedical University of InnsbruckのWilleitらは、良質7RCTを選択し、スタチン治療中患者の心血管イベント発生とLP(a)値の関連を検討するメタ解析を行った(n=29,069)。

結論

スタチン療法開始によりLDL-Cは低下したが、LP(a)レベルには影響がなかった。ベースラインとスタチン治療中の心血管疾患リスクはLP(a)レベルと関連し、ベースラインでは30mg/dL以上で、スタチン治療中は50 mg/dL以上で、関連はほぼリニアであった。ベースラインLP(a)値50 mg/dL以上の年齢性別調整後ハザード比(HR)はベースラインで1.31、スタチン治療中では1.43だった。他の諸因子調整後もHRはほぼ同等であった。

評価

この関連を確かなものにし、標的化薬の開発を期待させる結果である。LP(a)レベルがevolocumabで低下する、という報告もなされている(http://www.timi.org/uploads/FOURIER%20Lp(a)%20EAS_FINAL.pdf)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)