LP(a)の心血管イベント発生リスクをメタ解析で確認
Baseline and on-statin treatment lipoprotein(a) levels for prediction of cardiovascular events: individual patient-data meta-analysis of statin outcome trials
背景
LP(a)が心血管イベント発生リスクであることを示す結果が集積されている。オーストリアMedical University of InnsbruckのWilleitらは、良質7RCTを選択し、スタチン治療中患者の心血管イベント発生とLP(a)値の関連を検討するメタ解析を行った(n=29,069)。
結論
スタチン療法開始によりLDL-Cは低下したが、LP(a)レベルには影響がなかった。ベースラインとスタチン治療中の心血管疾患リスクはLP(a)レベルと関連し、ベースラインでは30mg/dL以上で、スタチン治療中は50 mg/dL以上で、関連はほぼリニアであった。ベースラインLP(a)値50 mg/dL以上の年齢性別調整後ハザード比(HR)はベースラインで1.31、スタチン治療中では1.43だった。他の諸因子調整後もHRはほぼ同等であった。
評価
この関連を確かなものにし、標的化薬の開発を期待させる結果である。LP(a)レベルがevolocumabで低下する、という報告もなされている(http://www.timi.org/uploads/FOURIER%20Lp(a)%20EAS_FINAL.pdf)。