新規siRNALp(a)低下薬lepodisiran、第2相を通過
Lepodisiran, an Extended-Duration Short Interfering RNA Targeting Lipoprotein(a): A Randomized Dose-Ascending Clinical Trial
背景
Lp(a)標的化によるアテローム性動脈硬化症治療は興味深いテーマである。
アメリカCleveland ClinicのNissenらは、新規siRNA薬lepodisiranの安全性・忍容性・薬物動態・Lp(a)濃度変化等を検証するプラセボ対照第2相RCT(単回用量漸増試験)を実施した(n=49)。
対象者は心血管疾患がなく、Lp(a)75 nmol/L 以上とした。
結論
重篤有害事象が1件あったが、lepodisiran単回投与の忍容性は高いと考えられた。
また、lepodisiran単回投与後の血清Lp(a)濃度は、5ヵ月以上にわたって用量依存的に低下した。最高用量の被検者では、投与後約11ヵ月時点でも、血清Lp(a)濃度変化の中央値は-94%だった。
評価
Eli Lillyの創薬で、興味深い「遺伝子治療」的アプローチが有望であることを示した。類するアプローチとしてASO薬pelacarsenがあり、日本人被験者で有望な結果を示している(lhttps://www.lipidjournal.com/article/S1933-2874(22)00337-3/fulltext)。