新規siRNALp(a)低下薬lepodisiran、第2相を通過
Lepodisiran, an Extended-Duration Short Interfering RNA Targeting Lipoprotein(a): A Randomized Dose-Ascending Clinical Trial

カテゴリー
循環器、Top Journal
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
November 2023
330
開始ページ
2075

背景

Lp(a)標的化によるアテローム性動脈硬化症治療は興味深いテーマである。
アメリカCleveland ClinicのNissenらは、新規siRNA薬lepodisiranの安全性・忍容性・薬物動態・Lp(a)濃度変化等を検証するプラセボ対照第2相RCT(単回用量漸増試験)を実施した(n=49)。
対象者は心血管疾患がなく、Lp(a)75 nmol/L 以上とした。

結論

重篤有害事象が1件あったが、lepodisiran単回投与の忍容性は高いと考えられた。
また、lepodisiran単回投与後の血清Lp(a)濃度は、5ヵ月以上にわたって用量依存的に低下した。最高用量の被検者では、投与後約11ヵ月時点でも、血清Lp(a)濃度変化の中央値は-94%だった。

評価

Eli Lillyの創薬で、興味深い「遺伝子治療」的アプローチが有望であることを示した。類するアプローチとしてASO薬pelacarsenがあり、日本人被験者で有望な結果を示しているlhttps://www.lipidjournal.com/article/S1933-2874(22)00337-3/fulltext

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取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)