日本の女性のQOL向上を目的に 婦人科外科手術事業部を立ち上げ、子宮筋腫や子宮内膜ポリープの子宮鏡手術のユーザー拡大を狙う製品群を今月より新たに発売

不妊治療の一部保険適用開始で予測されるニーズの高まりに応える

ホロジックジャパン株式会社
2022年4月28日

 ウィメンズヘルス分野のリーディングカンパニーであるホロジック社(本社:アメリカ マサチューセッツ州)の 日本法人であるホロジックジャパン株式会社(本社:東京都文京区)は、婦人科外科手術領域において、子宮筋腫・子宮内膜ポリープを低侵襲な手技で切除することを可能とする子宮鏡手術に必要な製品群を新たに2022年4月より発売開始することをお知らせします。本製品は、これまで複雑な手技が必要であった子宮鏡手術の分野において、医療従事者にはより簡便かつ短期間で習得しやすい手技を可能とし、異常子宮出血(AUB)や不妊の原因になりうる子宮筋腫や子宮内膜ポリープで悩むより多くの女性のために低侵襲かつシンプルな治療の選択肢を提供します。ホロジックジャパンは、日本の女性のQOL向上を目的として、昨年ガイネコロジックサージカルソリューションズ事業部を立ち上げ、製品導入準備を行ってまいりました。

 子宮筋腫は子宮にこぶのように発生する良性腫瘍です。小さなものも含めると、30歳以上の女性の20〜30%にみられます*1。子宮内膜ポリープは、子宮の内側(子宮内膜)にできるポリープであり、子宮筋腫と共に、不正性器出血や過多月経の症状の原因になります。子宮の内腔に発生するポリープや筋腫は着床の障害になり、また筋腫などによる内腔の変形や内膜の血流障害も着床障害の原因として考えられ、不妊の原因の一つになります。子宮筋腫・ポリープは、症状が現れない場合は経過観察することが多いものの、過多月経などの症状が重い場合や妊娠を希望する場合は、治療が必要となります。治療の方法としてはホルモン療法や子宮鏡手術が主として選択され、日本では子宮鏡手術は全身麻酔または部分麻酔を必要とするため、入院手術を行う施設が大多数でした。4月1日より不妊治療の一部が保険適用となり、これまで治療を躊躇していた方や新たに不妊治療を行う方が増加することが予想され、子宮鏡治療に対する需要も高まる状況にあります。

 この度発売する「Hologic MyoSure® MANUAL ティッシュリムーバルデバイス」および「Hologic MyoSure® ティッシュリムーバルシステム」は、子宮筋腫(主に粘膜下筋腫)や子宮内膜ポリープを短時間で切除することを可能とする手術デバイスです。子宮筋腫、子宮内膜ポリープの両方に対応するシェーバーを患者さんによって選択して使用します。ポリープの切除と組織片の吸引が同時に可能で、器具を何度も出し入れする必要がなくなり、患者様の負担軽減に繋がります。「MyoSure® MANUALティッシュリムーバルデバイス」は、ホロジック社独自の電源不要の手動で操作可能なハンドタイプによるシェーバーで、安全な手技を実現します。診断から治療までを1本で実施することができる硬性子宮鏡「Hologic Omni ヒステロスコープ」と併せて使用し、モニターで観察しながら手術を行い、より安全で的確な病変部位の切除を可能にします。外来での手術も選択できる場合があり、日常生活への復帰が早くなることが期待されます。「Hologic MyoSure® ティッシュリムーバルシステム」先端のステンレス鋼のブレードが不要な組織を切除すると同時に「Hologic Fluent灌流液管理システム」が切除後の組織の吸引を行うことにより、子宮から病変部位を除去し、明確な視野を確保します。電気メスは使用せずにシェーバーの回転により病変を切除・吸引するため、熱による子宮内膜の損傷がありません。

 本製品は、米国での発売以来今日までの10年間で200万症例以上の海外実績があります。これまでの臨床実績と海外の多くの医師のフィードバックを反映させた製品改良、新製品導入を行ってきており、今回本邦で導入する製品は諸外国で導入されている製品群を新たに本邦にも導入するものです。

日本子宮鏡研究会の代表世話人・順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター婦人科科長・教授の齊藤寿一郎先生は、「従来の電気メスを使用する子宮鏡手術機器の手術より、術者の機器操作の習熟期間が短く、手術合併症が生じにくいことが期待されており*2,3、外来手術の選択も可能なため、子宮鏡手術がより多くの先生方に活用されることが期待されます。」とコメントされています。

 ホロジックジャパンは、当製品の発売と同時にレファレンスセンターの設置や指導医の派遣など、医療従事者への手技の普及にも力を入れることにより、日本の女性の生活の質(QOL)とウィメンズヘルスの向上により一層貢献してまいります。

*1 公益社団法人日本産婦人科学会ウェブサイト"産科・婦人科の病気 > 子宮筋腫" https://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=8(参照:2022年4月22日)
*2 Loddo A, Djokovic D, Drizi A, De Vree BP, Sedrati A, van Herendael BJ. Hysteroscopic myomectomy: The guidelines of the International Society for Gynecologic Endoscopy (ISGE). Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol. 2022 Jan;268:121-128. doi: 10.1016/j.ejogrb.2021.11.434. Epub 2021 Dec 1.
*3 Haber K, Hawkins E, Levie M, Chudnoff S. Hysteroscopic morcellation: review of the manufacturer and user facility device experience (MAUDE) database. J Minim Invasive Gynecol. 2015 Jan;22(1):110-4. doi: 10.1016/j.jmig.2014.08.008. Epub 2014 Aug 14.

※製品詳細等につきましては掲載元をご確認ください。

企業サイトURL
https://hologic.co.jp/index.html
ニュース・プレスリリース
https://hologic.co.jp/news/220428GSSproducts_launch.html

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