新型コロナウイルスの変異を検出する研究用試薬「VirSNiP」に新製品 オミクロン株亜種を含む3つの変異を一回の測定で判別
- ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
- 2022年2月25日
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、新型コロナウイルスの変異を検出する研究用試薬「VirSNiP」シリーズの新製品を本日発売しました。B.1.1.529系統(オミクロン株)およびB.1.617.2(デルタ株)に見られる変異を組み合わせて検出し、オミクロン株の下位系統として位置づけられているBA.1系統、BA.2系統(オミクロン株亜種)、そしてデルタ株の3つの変異を一回の測定で判別できる試薬を含む、4製品を発売します。
「VirSNiP」は、リアルタイムPCR法により新型コロナウイルスの変異を検出する研究用試薬です。2021年2月に国内で初めてウイルス変異を調べる試薬として発売しました。その後ラインアップを拡充し、さまざまなウイルス変異の検出に対応しています。
今回、B.1.1.529系統(オミクロン株)に見られる変異のうち、S371L、S373P、およびB.1.167.2(デルタ株)に見られるL452Rを組み合わせて検出する試薬を発売しました。オミクロン株の下位系統であるBA.1系統およびBA.2系統、そしてより重症化しやすいとされるデルタ株の3つの変異について、一回の測定で判別することができます。また、B1.1.529系統(オミクロン株)が持つ変異A67V、Y505H、T547Kを検出できる試薬も、新たに発売しました。
【製品概要】
分類:研究用試薬
製品名:
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike 67V del69/70
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike 371L 373P 452R
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike N501Y Y505H
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike T547K
◆新たに検出できるようになる変異は、A67V、Y505H、T547Kの3種類です。B1.1.529系統(オミクロン株)で見出されている変異です。
◆A67Vおよびdel69/70:A67Vはオミクロン株 BA.1で見出されている変異です。
◆del69/70はオミクロン株のほかアルファ株でも見出されています。A67V、del69/70の2つの変異を同時に検出することでBA.1を判別することができます。
◆S371L、S373PおよびL452R:S371Lはオミクロン株 BA.1で見出されている変異です。S373Pはオミクロン株 BA.1およびBA.2の双方で見出されています。L452Rはデルタ株で見出されています。S371L、S373P、L452Rの3変異を同時に検出することでBA.1、BA.2、デルタ株を識別することが可能です。
◆N501YおよびY505H:N501Yはアルファ株、ベータ株、ガンマ株、ミュー株、オミクロン株(BA.1、BA.2)に共通して見出されている変異です。Y505Hはオミクロン株BA.1、BA.2双方で見出されています。N501Y、Y505Hの2変異を同時に検出することでオミクロン株を判別します。
◆T547Kはオミクロン株 BA.1でのみ見出されている変異です。
※オミクロン株のうち、BA.1およびBA.2の判別については、既存品のVirSNiP SARS-CoV-2 Spike ins214EPE、およびVirSNiP SARS-CoV-2 Spike S371L S373Pを用いることで判別することもできます。
測定原理:リアルタイムPCR法 融解曲線解析で結果を確認します。
測定時間:約70分
対応機器:コバス z 480、ライトサイクラー 480 システム II、ライトサイクラー 96 システム
参考)VirSNiP ラインアップ
※今回の発売品。
全部で、主に検出する変異は22種類、製品数は25となります。
【お問い合わせ先】
広報(報道関係者向け)
tokyo.pr@roche.com
※その他は掲載元をご覧ください。
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