フィリップス、放射線治療計画装置「Pinnacle」の最新バージョン 「Pinnacle Evolution(ピナクル・エボリューション)」を発売
- 株式会社フィリップス・ジャパン
- 2021年3月10日
株式会社フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:堤 浩幸、以下 フィリップス)は、「2030年までに25億の人々の生活を向上させる」を達成目標に掲げ、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアにいたるヘルスケア・プロセスのすべてにイニシアティブを持ち、すべての人々のより良い健康と満ち足りた生活の実現をめざしています。
このたびフィリップスは、放射線治療計画装置「Pinnacle」の新バージョン「Pinnacle Evolution」を4月1日(木)より販売開始します。
日本において放射線によるがん治療は近年ますますその件数が増加しており、またIMRT(強度変調放射線治療)に代表される高精度放射線治療が一般化しています。この状況の中で放射線治療計画を行う機器にはユーザーのニーズに迅速に応えること、また個々のスキルに依存せず高品質な治療を短時間で作成できることが望まれ、これらを実現するための自動化と効率化が求められています。
「Pinnacle」は、2001年に日本で販売開始して以来、オールインワンの多機能な放射線治療計画装置として、これまでに約300施設に導入され、お客様から好評をいただいております。
新バージョン「Pinnacle Evolution」では、IMRTやVMAT(強度変調回転放射線治療)の治療計画において作業者の負担を軽減し、高品質な放射線治療計画を実現します。また、ART(適応放射線治療)に対しても高精度な非剛体レジストレーションを使用したワークフローを提供します。
「Pinnacle Evolution」の製品特長
1. 洗練されたユーザーインターフェイスで、直観的な操作性を実現
従来の使用感を踏襲しながらも、現代の放射線治療計画にふさわしい洗練されたユーザーインターフェイスを実装しました。従来からPinnacleをお使いいただいている方々はもちろん、新しくPinnacleをお使いただく方々にも違和感なくお使いいただけます。
2. IMRT/VMAT最適化アルゴリズム「Evolution Optimizer」で、70%の高速化[1]を実現(オプション)
IMRT/VMAT最適化アルゴリズムを新たに再構築した「Evolution Optimizer(エヴォリューション・オプティマイザー)」では、生成される治療計画の品質はそのままに、従来比約70%の高速化[1] を実現しています。
3. 自動IMRT/VMAT最適化アルゴリズム「Personalized Planning」で、高品質なIMRT/VMAT治療計画を自動生成(オプション)
従来の「Pinnacle」で好評価の自動IMRT/VMAT最適化アルゴリズム「Auto-Planning(オートプランニング)」が、新たに「Personalized Planning(パーソナライズドプランニング)」として生まれ変わりました。作業者に時間的負担をかけてきたIMRT/VMATの治療計画最適化が高度に自動化され、従来と比較して短時間で高品質な治療計画を作成できます。すべての症例で初めての患者様から活用できます。
4. 新規導入された「Feasibility Study」モジュールにより、IMRT/VMAT最適化前の達成度推定が可能に(オプション)
IMRT/VMATの治療計画最適化で常に問題になってきた、治療計画の品質はどの程度まで高められるのかが見定めがたいことへの解決策として「Feasibility Study(フィージビリティスタディ)」を新しく導入いたしました。「Personalized Planning」でIMRT/VMATの治療計画最適化を行う前に「Feasibility Study」を使用すれば、最適化をより短時間で行い、かつ高品質な治療計画を得ることができます。また最適化を行った後に使用すると、作成されたIMRT/VMAT治療計画にさらに改善の余地があるのかどうかを客観的に判断することができます。
[1]:最適化に要する時間は計画の種類によって異なります。数値はPinnacle 9.10と14.0との比較です。
5. モデルベースドセグメンテーション「MBS」を標準搭載、アトラスベースドセグメンテーション「SPICE」もご用意(オプション)
これまでご好評をいただいていたモデルベースの輪郭描出支援ツール「MBS(エムビーエス)」を標準搭載しました。
また、アトラスベースの自動輪郭描出ツール「SPICE(スパイス)」も従来通りオプションにて提供します。
6. 非剛体レジストレーションを利用した「Dynamic Planning」がパワーアップ。ARTを支援
これまでの「Dynamic Planning(ダイナミックプランニング)」を改良し、非剛体レジストレーションのアルゴリズムを改善しました。さらに、過去の画像上で描かれた輪郭を現在の画像上に写し込むだけでなく、過去の画像上で計算された線量分布も現在の画像上に写し込むことができるようになりました。これにより単一治療期間中の再計画やそれに伴う線量分布の合算が非常に容易になります。また過去の放射線治療で投与された線量分布を現在の画像上で確認し、再度の放射線治療の参考にすることも可能です。
- 企業サイトURL
- https://www.philips.co.jp/
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