新型コロナウイルスの抗体検査キットを研究用試薬として受注開始
- シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
- 2020年5月18日
・採血検体を使用したIgM抗体とIgG抗体の両方を検出するトータル抗体検査キット
・SARS-CoV-2に対してIgM抗体とIgG抗体がほぼ同時に産生される特性を利用し、特異度・感度ともに99%以上*1
・症状の有無によらず、SARS-CoV-2の感染歴を提示
・最大440テスト/時間、 測定時間は最短10分*2
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社(東京都品川区、代表取締役社長: 森 秀顕)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗体を検出する研究用試薬「SARS-CoV-2 Total Assay (サーズ・コヴ・トゥ・トータル・アッセイ)」の販売を決定し、本日より受注を開始します。
本製品はCEマークおよび米食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可(EUA)について5月末の取得を目指しています。
世界保健機構(WHO)は3月11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行に対し、パンデミックを宣言しました。各国がさまざまな感染対策を講じる中、感染状況を正確に把握することは喫緊の課題であり、より精度の高い抗体検査の普及が望まれています。
感染症を発症する一般ウイルス(風疹など)は、早期にIgM抗体が産生し、遅れてIgG抗体が産生しますが、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)はIgM抗体、IgG抗体がほぼ同時に産生されることが報告されています*3。SARS-CoV-2 Total Assayはこの特性を活用し、IgM抗体、IgG抗体の両方を測定することで、特異度・感度ともに99%以上*1を示します。実際の感染状況の把握や感染対策の有効性の評価に役立ち、今後のCOVID-19に対するワクチン開発とともに日本における予防医学にも大きく貢献が期待されます。さらに今後の検査ニーズに柔軟に対応できるようIgG抗体単体の試薬についても導入の準備をすすめています。
【製品情報】
製品名:SARS-CoV-2 Total Assay
特異度・感度:ともに99%以上*1
SARS-CoV-2組み換え抗原スパイク(S1タンパク)を用いて検出
オンボードスタビリティ:28日
キャリブレーション期間:14日
専用の精度管理用コントロールも同時発売
【対応分析装置(すべて当社製)】
Atellica IM1300免疫自動分析装置 届出番号:13B1X10041000037
Atellica IM1600免疫自動分析装置 届出番号:13B1X10041000038
ケミルミADVIA Centaur XPT 届出番号:13B1X10041000029
ケミルミADVIA Centaur XP 届出番号:13B1X10041000003
ケミルミADVIA Centaur CP 届出番号:13B1X10041000012
※臨床化学自動分析装置ディメンションシリーズ用試薬についても発売準備中
※本品は研究用試薬のため疾病の診断若しくはその補助の目的で使用することはできません。
*1 発症後15日目以降。一般的な体外診断用医薬品の添付文書に記載される臨床性能ではありません。
*2免疫自動分析装置 Atellica IMによる測定
*3 Preprint: Zhao et al. https://doi.org/10.1101/2020.03.02.20030189
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