B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアの病態把握から患者の薬効モニタリングまで幅広く貢献 HBV DNA定量検査用キット「コバス 6800/8800 システム HBV」発売

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
2016年11月11日

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、HBVキャリアの病態把握/経過観察、B型肝炎患者の治療方針の決定/薬効モニタリングに有用なHBV DNA定量検査キット「コバス 6800/8800 システム HBV」を11月14日に発売します。

本品は、リアルタイムPCR法を基本原理とした血清/血漿血液中のHBV DNA量を測定する検査キットです。HBV感染の診断補助、HBVキャリアの病態把握、およびB型肝炎患者の治療モニタリング等に用いられます。

従来、B型慢性肝炎では、HBeセロコンバージョンが肝炎沈静化の指標とされてきました*1。しかし、昨今はウイルス量を調べるHBV DNA定量検査によってその概念が大きく変わり、B型慢性肝炎の病態進行にはHBV DNA量の多寡が関係している*2ことがわかってきました。血中HBV DNAが持続的に低値となれば、肝機能の正常値が持続し、肝病変の進展や肝発がんが抑制されることから、HBV DNA定量検査は、病態把握や薬効モニタリングなどに幅広く用いられ、治療において重要な役割を果たしています。

本品は、遺伝子検査装置「コバス 6800 システム」および「コバス 8800 システム」用のキットです。従来品「コバス TaqMan HBV 「オート」 v2.0」と比べ最小検出感度が向上し、測定範囲が1.3〜8.2 Log IU/mLから1.0〜9.0 Log IU/mL(分析検体量500μLの場合)に拡大され、ワイドレンジな測定が可能になりました。また、測定時間(96テスト)を従来の9.5時間から3.5時間に大幅に短縮、RFID(無線チップ)の採用でキット管理を簡便化するなど、遺伝子検査の効率改善も実現しました。

*1:HBe抗原陰性、HBe抗体陽性の状態。従来、HBeセロコンバージョンが引き起こされると肝炎は沈静化するとされていた。
*2:Chen C-J. et al. JAMA 2006 vol. 295,65-73

【製品概要】
(1)特長
・従来品と比べ最小検出感度を向上、かつ測定範囲の拡大により、ワイドレンジなウイルス定量が可能
・「コバス 6800システム」または「コバス 8800 システム」により、測定時間を9.5時間から3.5時間に大幅短縮
・RFID(無線チップ)採用で、キットの有効期限、使用回数などをシステム管理
(2)使用検体: 血清または血漿
(3)希望販売価格(税抜): 96テスト 215,000円
(4)対応機器:リアルタイム遺伝子解析装置「コバス 6800 システム」および「コバス 8800 システム」

【お問い合わせ先】
広報グループ(報道関係者向け)
電話03-5443-7040
FAX03-5443-7113

企業サイトURL
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