C型肝炎ウイルス変異への対応をDual Probeテクノロジーで改良 「コバス TaqMan HCV 「オート」 v2.0」発売のお知らせ

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
2014年3月19日

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、C型肝炎の診断や治療効果の予測等に用いられるC型肝炎ウイルス(以下、HCV)遺伝子検査キット「コバス TaqMan HCV 「オート」 v2.0」を3月19日付で発売します。

「コバス TaqMan HCV 「オート」 v2.0」は、血液中のHCVウイルス量(HCV RNA量)を測定する試薬キットで、HCV抗体検査陽性後の診断や治療方法の選択、治療効果の予測、または治療時のモニタリング等に用いられます。現在販売している「コバス TaqMan HCV 「オート」」の後継品で、当社のリアルタイム遺伝子解析装置「コバス TaqMan」、または「コバス TaqMan48」を用いて測定します。

HCVは変異速度が速いことが知られています。従来品ではウイルス検出を一つのTaqManプローブで行っていましたが、本製品では新たにもう一つのTaqManプローブを追加した「Dual Probeテクノロジー」による検出を行います。2つのプローブを使用することで、HCVのPCR標的配列における変異対応が改良され、従来品に比べ低反応リスクを低減することができます。また、必要検体量を従来の2/3(1,000μL→650μL)に改良したことで、患者負担の軽減が期待できます。

当社では、本製品のほかにC型肝炎のスクリーニングに有用なHCV抗体検出試薬「エクルーシス試薬 Anti-HCV II」も販売しています。「エクルーシス試薬 Anti-HCV II」と本製品の連携により、HCV抗体検査の陽性判定からウイルスの有無と量を確認する検査フロー効率化に貢献できるよう、今後も鋭意取り組んでまいります。

【製品概要】

(1)特長
・Dual Probeテクノロジーの採用により、従来品に比べPCR標的配列における変異に対応した測定が可能
・1アッセイあたりの検体量を2/3に軽減し(1000μL→650μL)、患者さんの負担を軽減
・「コバス AmpliPrep」と「コバス TaqMan」(または「コバス TaqMan48」)との組み合わせによる全自動測定が可能

(2)使用検体
血清または血漿

(3)希望販売価格(税抜)
72テスト用 280,800円

(4)対応機種
リアルタイム遺伝子解析装置「コバス TaqMan」および「コバス TaqMan 48」
前処理に全自動核酸抽出装置「コバスAmpliPrep」を組み合わせることで全自動測定が可能

(5)測定原理
TaqManプローブを使用したリアルタイムPCR法を採用。TaqManプローブには、励起光を受けると蛍光を発する色素(レポーター)とその蛍光を吸収する消光物質(クエンチャー)が標識されている。TaqManプローブはプライマーと共に熱変性で1本鎖となったDNAにハイブリダイズするが、PCRの伸長反応時にDNAポリメラーゼの5'→3'エクソヌクレアーゼ活性によりTaqManプローブが分解される。PCRサイクルの進行に伴い、TaqManプローブの分解と共に蛍光強度が増加する。HCV RNA検出用TaqManプローブとQS検出用TaqManプローブは波長の異なるレポーターで標識されており、それぞれの蛍光の識別が可能である。この蛍光強度が一定量以上になるサイクル数(Ct値:critical threshold value)を求め、HCV RNAとQSのCt値から、試料中のHCV RNA濃度を算出する。

【お問い合わせ先】
広報グループ
電話03-5443-7040
FAX03-5443-7113

企業サイトURL
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