ヒトT細胞白血病ウイルスI型/II型(HTLV-I/II)の感染を識別する検査を血液スクリーニング検査のポートフォリオに追加、血液の安全性向上に貢献

ロシュの血清検査のポートフォリオに加わった新たな検査が、献血血液と臨床検体でのHTLV-I/II診断において医療従事者を支援

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
2015年8月3日

バーゼル/スイス 2015年7月22日 - ロシュ(SIX: RO, ROG; OTCQX: RHHBY)は本日、献血や通常の臨床診断を目的に採血された血液検体中に存在する抗HTLV-I/II抗体を検出する試薬 「Elecsys® HTLV-I/II Immunoassay」 の発売を開始*したことを発表しました。 本製品は、「より信頼性が高く、効果的な検査を実施する」という血液センターや検査室における要望に応えて開発されたもので、ロシュの血清検査における血液スクリーニングのポートフォリオを強化します。 これにより、今日の血液スクリーニング市場において最も幅広い項目をもった包括的な検査の提案が可能となります。

「全世界で、約2000万人がHTLV-I/IIに感染しており、その多数は、未確認のキャリア(感染者)です。 献血血液中のウイルスが検出されなければ、感染が拡大する危険性があります」とロシュ診断薬事業部門COOローランド・ディゲルマンは述べています。「ロシュは、幅広い検査項目のポートフォリオに加え、遺伝子検査と血清検査を統合したラボソリューションにより、血液センターにおける検査効率の向上を支援するという他社にない位置づけにあります」

本製品の優れた感度は、HTLVの早期または慢性感染を見落とす可能性を最小限とし、感染拡大に対する危険性を軽減します。またその特異度の高さによって、全ての疾患ステージで、検査結果の明確で一貫性のある解釈を容易にし、再検査の必要性を最低限に抑えます。これにより、検査室の最大効率と患者さんの安全が実現します。さらに、この効率的な検査手順により、1テストあたりの検査時間は、18分となり、安全かつタイムリーに血液製剤を提供することができます。

HTLV-I/IIについて
ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)I型およびII型は、世界で約2000万人が感染しているレトロウイルスです。母乳を通じた母子感染、異性または同性間の性行為、汚染された注射針の共有、汚染された血液製剤などによって感染する可能性があります。2つのHTLV型のうち、HTLV-I型は、より臨床的な影響性を持ち、生命を脅かす成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)や、身体を消耗させるHTLV-1関連脊髄症/熱帯性痙性不全対麻痺(HAM/TSP)に、直接的に関与してきました。HTLV感染は、生涯持続し、現時点では身体からウイルスを排除する治療法はありません。

ロシュ・ダイアグノスティックスと感染症について
ロシュは、感染症の診断ソリューションを提供して30年になる歴史があり、血液スクリーニングの検査は、自社の血清検査と核酸増幅検査のプラットフォームのために、特別に開発したテクノロジーを使用しています。1996年の導入以来、100を超える高品質なElecsys®(日本国内名称エクルーシス)検査キットが、免疫検査のために開発されています。さらに、よりよい医学的な意思決定や予定管理、効率化のために完全自動化された次世代コバス分析装置の開発も行われています。
*販売開始はCEマーク準拠の地域です。

【お問い合わせ先】
広報グループ
電話03-5443-7040
FAX03-5443-7113

企業サイトURL
http://www.roche-diagnostics.jp/
ニュース・プレスリリース
http://www.roche-diagnostics.jp/news/15/08/03.html

最新ニュース・プレスリリース