中心血圧装置でパイオニアのアットコア メディカルと協業します

　(株)エー・アンド・デイは中心血圧装置でパイオニアのアットコア メディカルと2015年5月より協業します。
　アットコア メディカルは1993年設立のオーストラリアに本拠地を置く医療向け検査機器の開発生産を行う会社で、主力製品である中心血圧検査装置(シグモコア)は、全世界で3900台以上の販売を行っています。
　通常血圧は、上腕部にカフを巻き測定される末梢の血圧を指しますが、上腕部で測定される血圧は血管の状況などにより心臓部の血圧と同じにならないケースが確認されています。心臓部の大動脈部から始まる血圧を中心血圧と呼び、この中心血圧を測定する方法として古くからカテーテルを用いる方法がありますが、カテーテルを体内に挿入するリスクは大きく、容易に測定することはできません。中心血圧を無侵襲で測定する方法として、トノメトリ法※で測定された脈波形を解析し、中心血圧を推定する方法があり、現在、中心血圧測定の主たる方式となっています。しかしながら、トノメトリ法を用いる中心血圧装置はその操作に熟練が必要であり、限定的な取り扱いとなっています。近年、通常の血圧測定同様、上腕部のカフによる測定から中心血圧を推定する装置が開発され、簡易に中心血圧を測定できるようになりました。
中心血圧は米国の心臓病学会(American Heart Association)やヨーロッパの高血圧学会(European Socity of Hypertension)などで既に認められており、今後、日本でも普及して行くと考えられます。
アットコア メディカルはこの分野におけるパイオニアであり、全世界的なリーダー企業で、この中心血圧分野でエー・アンド・デイとの協業を行います。第一弾として、アットコア メディカルの中心血圧装置であるシグモコア・エクセルの日本向け販売を行います。販売開始は今秋を予定しています。
アットコア メディカル社情報：http://www.atcormedical.com/
※トノメトリ法：体表面から血管壁に圧力計を押し当てて、動脈壁の一部が正確に平らになった時の圧力値から血圧を測定する方法

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