バイオ医薬品製造で不可欠なタンパク質の糖鎖改変に寄与 糖転移酵素「2,6-Sialyltransferase(2,6-シアル酸転移酵素)」発売のお知らせ
- ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
- 2013年7月9日
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長兼CEO:小笠原信)は、バイオ医薬品製造においてタンパク質の糖鎖にシアル酸を付加する糖転移酵素「2,6-Sialyltransferase(2,6-シアル酸転移酵素)」を、研究用途向けとして7月10日に発売します。
重篤な疾病の治療に不可欠なバイオ医薬品は、最先端のバイオテクロノジーを応用し、微生物や動物細胞に薬となるタンパク質の遺伝子を組み込み、増殖させることで大量生産することができます。バイオ医薬品として利用されるタンパク質には糖鎖が結合しており、この糖鎖が非常に重要な役割を担っています。糖鎖を構成している糖の種類、長さにより、効果が異なり、切断や付加による糖鎖の改変で、薬効の増強が期待できます。
バイオ医薬品の製造過程は非常に複雑で、製品の安全性や有効性を常に維持するために、製造品質管理基準(GMP)などに適合することが求められています。当酵素は動物由来の原料を含まないため、BSE(ウシ海綿状脳症)の危険性がありません。本製品は、GMPに適合する品質にアップグレードし、グラム単位でも提供が可能なため、製造工程へのスムーズな移行ができます。
ロシュは、糖供与体*やグリコシダーゼ*に今回、糖転移酵素である本製品を加え、糖鎖改変原料のラインアップを拡充します。細胞培養のモニタリング機器とともに、医薬品製造向け製品群をさらに充実させます。ロシュ・ダイアグノスティックスは、バイオ医薬品の製造に、さらなる貢献を続けてまいります。
【製品特性】
・動物由来原料を含まないため、BSEの危険性を回避
・GMP適合規格での供給が可能
・グラム単位での提供が可能
【製品仕様】
・販売単位:mgを基本とするが、グラム単位でも可能
・保存温度:-20℃
・有効期限:製造から12ヶ月
【用語解説】
*糖供与体---水酸基を有する糖を糖受容体というのに対して、糖受容体と反応する単糖、オリゴ糖を糖供与体という。
*グリコシダーゼ---分子内の糖の結合部を加水分解する酵素の総称
ロシュ・ダイアグノスティックスは、7月10日〜12日に東京ビッグサイトで開催される「第7回医薬品原料国際展-インファーマジャパン-」に出展し、本製品を紹介します。(ブース番号:22-4)
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