「自動血球計数装置 Yumizen H500 シリーズ」を発売 "かかりつけ医"の機能強化、質の高い地域医療サービス提供に貢献

―3種の試薬で白血球5分類測定を実現―

株式会社堀場製作所
2023年12月21日

株式会社堀場製作所は、血液の成分を測定する自動血球計数装置の最新モデル「Yumizen(ユミゼン) H500 シリーズ」の国内販売を1月9日に開始します。
「Yumizen H500シリーズ」は、わずか3種の試薬で白血球5分類測定の詳細な血液成分検査を可能にした画期的な検査装置です。簡便な装置操作性と省スペースに設置できるコンパクト設計により、クリニックや中小病院において導入しやすい装置となりました。さらに、使いやすさを追求した機能の充実により、医療スタッフの業務軽減をめざします。
2025年に施行予定の改正医療法では、クリニック・中小病院を運営する かかりつけ医の機能強化と地域医療水準の向上をめざした制度整備が行われます。少子高齢化が進むなか、「治す医療」から「治し、支える医療」の実現のため、診察から治療完遂までをかかりつけ医が行う質の高い地域医療サービスが今後求められます。HORIBAは「Yumizen H500シリーズ」の普及を通して、地域医療における "かかりつけ医" の機能強化と質の高い地域医療サービス提供に貢献します。


自動血球計数装置 Yumizen H500 CT


自動血球計数装置 Yumizen H550

【開発の背景】
白血球5分類測定は、アレルギー疾患の診療や薬剤投与のモニタリングに役立つことから、治療方針や投薬処方の判断材料として有効です。白血球5分類測定が地域医療の現場において普及することで、患者はより適切な治療を早期に受けることができるだけでなく、通院や検査にかかる心身への負担軽減にもつながります。
一方で、白血球5分類測定には5種の試薬を使うことから装置操作が煩雑となり、操作に熟練した検査員が不可欠です。装置操作性に加え試薬管理にかかるコストが課題となりクリニック・中小病院への白血球5分類測定装置の導入・普及は進んでおらず、数多く導入されているのは操作の簡便な白血球3分類測定装置です。
2025年に施行予定の改正医療法では、クリニック・中小病院を運営する かかりつけ医の機能強化と地域医療水準の向上をめざした制度整備が行われる計画で、診察から治療完遂までをかかりつけ医が行う質の高い地域医療サービスが今後求められることから、白血球5分類測定へのニーズの高まりが予測されます。そうしたニーズに応える製品として、かかりつけ医が診療の場で簡単に白血球5分類の検査を行える操作性を追求した新製品「Yumizen H500シリーズ」を開発しました。

【本製品の特長】
■20μL(マイクロリットル)の微量検体で患者の負担を軽減
-白血球5分類測定に必要な検体吸引量を弊社従来機種※1の53μLから大幅に軽減

■3種の試薬で白血球5分類の測定を実現
-弊社従来機種※1は5種の試薬が必要なところ3分類機種と同等の手軽さで測定が可能

■使いやすさを追求した機能で医療スタッフの業務軽減に貢献
-タイマー機能で施設の運用に応じて自動スタートアップ&シャットダウンが可能
-GATELINK※2連携で電子カルテとのデータ共有が可能
-オートローダ搭載(Yumizen H550のみ)

※1 自動血球計数装置 Pentra60
※2クリニック向け電子カルテ連携ソフト

<白血球5分類測定のメリット>
薬剤投与のモニタリングやアレルギー反応の診断に白血球5分類[好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球]の数値が有効とされています。例えば、抗リウマチ薬や統合失調症治療薬の一部では、投与後に好中球や好酸球の数値を定期的に確認する必要があります。また、体内でアレルギー反応があると好酸球が増加する傾向がみられます。

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