急性移植片対宿主病(aGVHD)予防のためにOrenciaを承認
FDA Approves First Drug to Prevent Graft Versus Host Disease
要約
FDAは、急性移植片対宿主病(aGVHD)の予防のためにOrencia(abatacept)と免疫抑制剤の併用を承認した。
詳細
FDAは、血縁のないドナーから造血幹細胞移植を受けている2歳以上の患者の急性移植片対宿主病(aGVHD)予防のために、Orencia(abatacept:T細胞選択的共刺激調節薬)と標準的免疫抑制薬との併用を承認した(オーファンドラッグ指定)。関節リウマチ・若年性特発性関節炎・乾癬性関節炎治療薬としては承認済みであるが、初のaGVHD予防薬としても承認された。本承認は、血縁のないドナーから幹細胞移植を受けた6歳以上の患者が参加したプラセボ対照RCTであるGVHD-1とレジストリベースの臨床研究GVHD-2の結果に基づく。一般的な副作用には、貧血・高血圧・CMV感染症/再活性化・発熱・肺炎・鼻血・CD4リンパ球減少、血中マグネシウム上昇・急性腎障害があった。また、治療開始前から移植後6ヵ月まではEBV感染症予防薬を投与しEBV再活性化をモニタリング、さらに、移植後6ヵ月間はCMV再活性化もモニタリングしなければならない。