抗HER2前治療不応の切除不能/転移性HER2陽性乳癌患者の治療のためにEnhertuを迅速承認
FDA approves new treatment option for patients with HER2-positive breast cancer who have progressed on available therapies
要約
FDAは、2つ以上の抗HER2前治療不応の切除不能/転移性HER2陽性乳癌患者の治療のためにEnhertu(fam-trastuzumab deruxtecan-nxki)を迅速承認した。
詳細
FDAは、転移性乳癌治療レジメンで2つ以上の抗HER2療法を受けた成人切除不能/転移性HER2陽性乳癌患者の治療のためにEnhertu(fam-trastuzumab deruxtecan-nxki:抗HER2抗体+トポイソメラーゼ阻害薬複合体)を迅速承認した。本承認は、転移性乳癌治療レジメンで2つ以上の抗HER2療法を受けた切除不能/転移性女性乳癌患者184名が参加した臨床試験の結果に基づく。添付文書には、間質性肺疾患と胚胎児毒性のリスクが特記警告されている。他の副作用には、悪心・疲労・嘔吐・脱毛症・便秘・食欲減退・貧血・好中球減少症・下痢・白血球減少症・咳・血小板減少症があった。また、既に抗HER2療法で報告されている左心機能障害のリスクも考えられる。