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医療裁判・コラム
東京高等裁判所平成30年3月28日判決
本件は,深夜,頭痛,嘔吐,下痢を発症し,救急受診した患者(平成8年生まれ当時13歳男児)に対し,急性胃腸炎の診断の下,治療を実施し,帰宅を指示したが,朝になり脳ヘルニアにより死亡したという事案である。
死亡した患者の遺族が,救急搬送時,頭蓋内圧亢進症を疑って必要な検査を行うべきなどとして損害賠償訴訟を提起した結果,第1審の地方裁判所は,頭蓋内圧亢進症を疑うべき事情はないとして医療機関の過失を否定したが,第2審の高等裁判所は,頭蓋内圧亢進症を疑ってCT検査を実施するべきであったとして遺族の請求を一部認容した
医療裁判・コラム
東京地方裁判所平成15年4月25日判決
CT検査のため,非イオン系ヨード造影剤を注入された患者がアナフィラキシー様ショックを起こし死亡した件につき,検査前の問診がまったく行われていないとして,問診義務違反及び結果との間の因果関係が認められた事例
医療裁判・コラム
横浜地方裁判所平成29年2月23日判決
総腸骨動脈瘤の疑いがあるとして検査入院をした患者(女性。事故当時60歳)が,医師より,総腸骨動脈瘤の有無等を確認するための造影CT検査を実施すること,および総腸骨動脈瘤が有ると認められた場合に実施する手術の術前検査としての心臓カテーテル検査を実施することについて説明を受け,両検査の実施に同意した。しかし,医師は,その後の造影CT検査により,患者には総腸骨動脈瘤がないことが判明したにもかかわらず,患者にそのことを説明しないまま,当初の予定どおりに心臓カテーテル検査を行った…
医療裁判・コラム
神戸地方裁判所平成27年5月19日判決
健康診断において胸部X線検査およびCT検査を受けた結果,肺の左上葉に浸潤影が見つかった患者(男性,昭和18年生まれ)が,その後約5年半の経過観察の間,肺がんに罹患している可能性を知らされず,約5年半後にステージIVの肺腺がんと診断され,その翌年に死亡した……
医療裁判・コラム
東京地方裁判所平成20年7月28日判決
注射針の穿刺に際して注射針で手の背側指神経を傷つけないように細心の注意を払うべき注意義務に違反して注射針を深い角度で穿刺した。
医療裁判・コラム
札幌地方裁判所平成26年11月12日判決
看護師であり内視鏡室に勤務したことのある患者(当時48歳,女性)が腹痛を主訴として医師の診察を受けた。担当医は触診および腹部CT検査を行った結果、大腸癌を疑い、「見た感じでは良性ではなく大腸癌だと思います」等の説明をした上で、後日、大腸内視鏡検査を行ったものの、異常所見が認められず、患者が大腸癌でないことが判明した……
医療裁判・コラム
Q.外来診察時に頭痛,嘔気,軽度の意識障害,高血圧の認められる患者がいました。くも膜下出血を念頭に置きましたが,項部硬直は認められませんでした。問診では,これまで経験したことがないほどの強い頭痛とまではいえないということでしたが,患者さんに「念のため頭部CTを撮りましょう」と伝えても,「おそらく風邪だろうし,お金もかかるから」といって頭部CTの撮影に応じていただけませんでした……。
医療裁判・コラム
東京地方裁判所平成21年2月23日判決
アイナメの刺身,ピザを食べた後にじんま疹,腹痛,嘔吐および下痢が出現したとして夜間救急を受診した患者(男性)に対し,造影CT検査を行ったところ,アナフィラキシーショックを発症し,救命措置を行ったものの死亡した……
医療裁判・コラム
東京地方裁判所平成19年7月20日判決
喘息の既往のある女性(36歳)が頭痛,左肩の痺れ,左背部の張り等を訴えて病院の循環器科を受診した。問診した医師は主訴等から大動脈炎症候群 を疑い,副作用発現の際の対策を講じた上で,「喘息のある患者」が添付文書上原則禁忌とされている造影剤を用いて造影CT検査を実施。この造影 CT検査実施の際,喘息発作が発現したことについて,女性が病院,担当医師に対して,喘息の既往がある患者に造影CT検査を行った過失,ならびに 副作用の危険性と検査の必要性の説明を怠った過失があるとして100万円の慰謝料請求をした事例である
医療裁判・コラム
東京地方裁判所平成22年1月22日判決
血管腫の疑いがあると診断された女性(当時40歳)が大学病院に入院後,採血検査の結果,播種性血管内凝固症候群(DIC)の状態にあると判定されたため,原因探索のため肝生検が実施された。その結果,女性は皮下脂肪織炎様T細胞性リンパ腫(SPTCL)と診断され,翌日から3種類の抗腫瘍剤とステロイドを併用投与する多剤併用療法(CHOP療法)が開始された。その後,腹部エコー検査を実施したところ,肝臓に腫瘤様の塊が見られ,CT検査とMRI検査が実施された結果,腫瘤様の塊は,胆汁瘻,血腫,膿瘍のいずれかであることが疑われた…。