早期死亡リスク低下には1日8,000歩
Relationship of Daily Step Counts to All-Cause Mortality and Cardiovascular Events
背景
健康な生活のための最適な1日の歩数は。
オランダRadboud UniversityのEijsvogelsらは、一般人口における1日の歩数と全原因死亡・心血管疾患(CVD)発症の用量反応関係を検討するため、12件の研究(n=111,309)を対象とするメタアナリシスを行った。
結論
1日2,000歩と比較して、全原因死亡では2,517歩/日(aHR 0.92)、CVD発症では2,735歩/日(aHR 0.89)で有意なリスク低下がみられ、さらなる歩数増加は全原因死亡・CVD発症リスク低下と非線形に相関し、至適歩数はそれぞれ8,763歩/日(aHR 0.40)、7,126歩/日(aHR 0.49)であった。また、低速度よりも高速度の方が全原因死亡リスクの低下と関連した。
評価
次第に収束してきている結論で、ほぼ同時期のメタアナリシス(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37555441/)と大きな開きはない(全原因死亡3,967歩/日・CVD死亡2,337歩/日以上でリスク低下)が、速度への着目は重要である。著者らは、1日8,000歩は難しくとも、運動レベルの低い人は1日500歩増やすだけでもベネフィットは大きいとしている。