自動視線計測装置でASDを早期診断
Eye-Tracking-Based Measurement of Social Visual Engagement Compared With Expert Clinical Diagnosis of Autism
背景
自閉スペクトラム症(ASD)の診断を早期化・客観化するには。
アメリカChildren’s Healthcare of AtlantaのJonesらは、16~30ヵ月の児499名を対象として、ビデオ視聴中の児の視線の自動計測に基づくASD診断の有用性を検討する前向比較研究を行った。機器診断のスコアを、その結果を盲化した専門医の診断と比較した。一次アウトカムは、 専門家診断との比較における機器診断の感度・特異度である。
結論
機器診断の一次アウトカムに対する効果を認めた(感度 71.0%, 特異度 80.7%, PPV 76.2%, NPV 76.2%)。
評価
社会的交流の場面を見させて、それへの注意向けのパタンを計測する装置である、という。EarliTec Dxの開発で、FDAのブレークスルー指定を受けている。ASDスクリーニングを簡明・客観化する手法で、児の36人中1人が罹患している、という「ASD大国」アメリカでの汎用が見込まれる。