アメリカ オピオイド依存慢性腰痛患者の非薬物療法利用はプア
Racial and Ethnic Differences in Receipt of Nonpharmacologic Care for Chronic Low Back Pain Among Medicare Beneficiaries With OUD

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
September 2023
6
開始ページ
e2333251

背景

アメリカにおけるオピオイド使用障害を有する慢性腰痛患者の理学療法(PT)やカイロプラクティック受診状況は。
アメリカ Brown UniversityのMoyoらは、メディケアデータから無作為に抽出した慢性腰痛とオピオイド使用障害の併存患者69,362名を対象として、これを検討する後向コホート研究を行った。一次アウトカムは慢性腰痛診断から3ヵ月以内のPT・カイロプラクティック受診である。

結論

全体の10.2%が初回慢性腰痛診断3ヵ月以内にPT・カイロプラクティックを受診した。非ヒスパニック白人と比較して黒人・アフリカ系米国人(aOR 0.46)、またヒスパニック系民族(aOR 0.54)患者は、カイロプラクティック受診率が低かったが、PT受診率に人種民族間差はなかった。

評価

このテーマの初めての研究である。人種民族差の存在は仮説を裏付けたが仮説と異なり、メディケア加入者全体では、非薬物療法受診は非常に低かった。オピオイド使用障害予防のためには、早期のPT利用が増えることが必要である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy