Crigler-Najjar症候群への遺伝子治療を報告
Gene Therapy in Patients with the Crigler-Najjar Syndrome
背景
Crigler-Najjar症候群は、ウリジン二リン酸グルクロン酸転移酵素1A1(UGT1A1)欠損劣性遺伝疾患で、重度の非抱合型高ビリルビン血症を来し、患者は不可逆的神経障害・死亡に至る可能性がある。現在の唯一の根治療法は肝移植である。
イタリアHospital Papa Giovanni XXIIIのD’Antigaらは、光線療法を受けている同患者5名を対象として、アデノ随伴ウイルスベクターによる遺伝子治療GNT0003(単回点滴静注)の安全性・有効性を評価する第1・2相試験を行った。一次エンドポイントは、安全性と有効性(投与後17週時点での血清ビリルビン値300 μmol/L以下)である。
結論
重篤な有害事象はなく、高頻度の有害事象は、頭痛と肝酵素値の変化であった。4名ではALTが正常上限を上回り、投与ベクターに対する免疫応答の可能性が示唆された。3名の高用量GNT0003投与患者では、追跡期間終了時に血清ビリルビン値が300 μmol/L未満となり、光線療法不要となった。
評価
初めての、肝疾患遺伝子治療の「有望な」報告である。AAVベクター利用の問題点がここでも確認されており、また酵素活性自体は実測されていない。さらなる追跡・検証が必要である。


