救急入院した高齢者へのリハビリ運動介入の最適法と量を同定
Optimal dose and type of physical activity to improve functional capacity and minimise adverse events in acutely hospitalised older adults: a systematic review with dose-response network meta-analysis of randomised controlled trials
背景
救急入院した中高齢者の機能改善や合併症予防のための最適な身体活動介入の方法と量は。
スペインUniversity of CádizのCruzらは、2022年6月までに発表され、50歳以上の救急入院患者に対する身体活動に基づく介入を研究した19件のRCT(n=3,842)を対象とする系統的レビュー・ベイジアンネットワークメタアナリシスを行った。
結論
身体機能改善のための最低活動量は100METs-分/日 (低強度40分/中等強度25分, 標準化平均差 [SMD]=0.28)、最適量は159METs-分/日(低強度70分/中等強度40分, SMD=0.41)だった。歩行が最適の介入方法(Evidential Power 87.68%)で、最適量は43METs-分/日(低速度50分, SMD=0.76)だった。また、身体活動介入は標準ケアと比べ、退院までの有害事象発生を低減した。
評価
このテーマに関する最新のメタアナリシスで(ただし、個別患者レベルではない)、至適運動量を示したことが有益である。また、転倒率は介入群と無介入群で差がなかったが、介入群ではその後の骨折等有害イベント発生に至っていないケースが多かった、という。


