がん予防のための断続的な高強度身体活動(VILPA)は1日3分でも有効
Vigorous Intermittent Lifestyle Physical Activity and Cancer Incidence Among Nonexercising Adults: The UK Biobank Accelerometry Study
背景
高強度身体活動(VILPA)は、断続的でもがん発症リスクを低減する可能性がある。
オーストラリアThe University of SydneyのStamatakisらは、運動習慣のないUK Biobank登録者22,398名を対象として、手首型加速度計での測定によるVILPAと全がん・身体活動(PA)関連がん(低PAレベルと関連する13のがん)発症の用量反応関係を検討する前向コホート研究を行った。
結論
VILPAなしと比べ、1日あたり4.5分のVILPAは全がん発症リスク低下(HR 0.80)・PA関連がん発症リスク低下(HR 0.69)と関連した。また、1日最低3.4分のVILPAで全がんリスク低下(0.83)、3.7分のVILPAでPA関連がんリスク低下(0.72)と関連した。
評価
同グループによる先行高インパクト研究(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36482104/)をフォローして、VILPA効果の定量化を試みた大規模観察研究である。VILPAは、運動習慣がなくとも通勤や階段昇降で実現できる。