急性副鼻腔炎小児患者に抗菌薬を使う前に
Identifying Children Likely to Benefit From Antibiotics for Acute Sinusitis: A Randomized Clinical Trial
背景
小児における細菌性急性副鼻腔炎とウイルス性上気道感染症の鑑別、抗菌薬使用の是非は重要かつ未解決の問題である。
アメリカUniversity of PittsburghのShaikhらは、急性副鼻腔炎と臨床診断された2〜11歳の小児515名を対象として、鼻汁中細菌(Streptococcus pneumoniae/Haemophilus influenzae/Moraxella catarrhalis)同定および鼻汁着色の有無に基づく抗菌薬(amoxicillin ・clavulanate)使用の効果を検証するRCTを行った(対照:プラセボ)。 一次アウトカムは、診断後10日間の、symptom scores(0〜40)表示による症状負担である。
結論
抗菌薬治療の一次アウトカム優位を認め(symptom scores:9.04 vs. 10.60)、症状解消に至る日数も有意に短かったが、この差は細菌検査陽性群(平均symptom scoresの群間差:-1.95)の陰性群(-0.88)に対する有意差に起因するものであった。鼻汁着色の有無による群間差はなかった。
評価
抗菌薬治療の導入のためには「鼻汁が汚い」ことは根拠にならず、最低限条件として、主要病原菌のみを検査し、陽性を確認すべきと主張する論文で、実践へのインパクトは大きい。ただし、JAMA Editorialはこのアプローチが未だ十分に実装可能ではないことも指摘している。ガイドライン化されるかどうかが注目される。


