2型炎症型COPDにデュピルマブ有効:BOREAS
Dupilumab for COPD with Type 2 Inflammation Indicated by Eosinophil Counts
背景
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は一部の患者で、2型炎症が関与し、デュピルマブが有効である可能性がある。
アメリカUniversity of AlabamaのBhattら(BOREAS)は、血中好酸球数>300/μL で、標準的3剤併用療法にも関わらず増悪リスクの高いCOPD患者939名を対象として、デュピルマブ皮下注の効果・安全性を検証する第3相RCTを行った(対照:プラセボ, 52週)。一次エンドポイントは、中等〜重度のCOPD増悪の年間発生率である。
結論
デュピルマブの一次エンドポイントに対する効果を認めた(率比 0.70)。二次エンドポイント(増悪率・肺機能・QOL・呼吸器症状重症度)でも実薬が優った。有害事象に差はなかった。
評価
COPDに対する抗体治療は喘息に比べ難航していたが、血中好酸球数>300/μLとターゲットを絞ることで有効性を示した。この適応の承認は確実と思われ、吸入3剤併用標準治療への補完併用薬として利用されるとみられる。