腎移植でのCMV感染症予防に レテルモビル:第3相RCT
Letermovir vs Valganciclovir for Prophylaxis of Cytomegalovirus in High-Risk Kidney Transplant Recipients: A Randomized Clinical Trial
背景
レテルモビルは同種造血幹細胞移植で抗サイトメガロウイルス感染予防に使用されている。
アメリカUniversity of WashingtonのAjit Limayeらは、CMV陽性ドナーから腎移植を受けた陰性レシピエントにおけるCMV感染症予防に関し、レテルモビルとバルガンシクロビルの有効性・安全性を比較する第3相ダブルダミー非劣性DBRCTを行った(n=589)。一次アウトカムは、移植後52週までのCMV感染症発症率である。
結論
レテルモビルのバルガンシクロビルに対する一次アウトカム非劣性を認めた(10.4% vs. 11.8%)。CMV感染症発症までの時間にも群間差はなかった。また、レテルモビルはバルガンシクロビルに比し、白血球減少症・好中球減少症の発症率が低かった。
評価
すでに汎用されているMerck社の薬で、この腎移植への新適応もFDAで承認された。骨髄抑制が少ない、ということで実践における変更のインパクトがあるが、価格は高い。


