クローン病の導入・維持療法にウパダシチニブが有効:U-EXCEL ・U-EXCEED ・U -ENDURE
Upadacitinib Induction and Maintenance Therapy for Crohn’s Disease
背景
クローン病治療にヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬が試みられてきている。
アメリカIcahn School of Medicine at Mount SinaiのColombelら([導入]U-EXCEL・U-EXCEED・[維持]U -ENDURE)は、経口選択的JAK1阻害薬ウパダシチニブの、中等〜重症クローン病患者に対する効果・安全性を検証する第3相試験を行った(U-EXCEL・U-EXCEED; ウパダシチニブ45 mg, U -ENDURE; ウパダシチニブ30 mg・ウパダシチニブ15 mg, いずれも対照:プラセボ, n=各526・495・502, 12週)。一次エンドポイントは、クローン病活動指数 (CDAI)の150ポイント未満、およびクローン病簡易内視鏡スコア(SES-CD)の導入時ベースラインからの50%以上減少である。
結論
ウパダシチニブの一次エンドポイント効果を認めた。臨床的寛解率は、U-EXCELで49.5% vs. 29.1%、U-EXCEEDで38.9% vs. 21.1%であり、内視鏡的奏効率は、同45.5% vs. 13.1%、34.6% vs. 3.5%であった。U-ENDURE(維持期)52週時点でも効果は維持された。帯状疱疹感染症の頻度はウパダシチニブ群が高く、肝障害・好中球減少症の頻度はウパダシチニブ30 mg群が他の維持療法群よりも高かった。消化管穿孔は、ウパダシチニブ45 mg群で4例、30 mg群で1例、15 mg群で1例発生した。
評価
クローン病では、tofacitinib(JAK1・JAK2・JAK3阻害薬)が開発に失敗しており、このJAK1阻害薬ウパダシチ二ブの成功報告は意外である。同薬のこの適応の承認は確実とみられるが、JAK阻害薬のIBDへの有益性には再度見直しが必要となった。


