ベドリズマブは慢性回腸嚢炎にも使える:EARNEST
Vedolizumab for the Treatment of Chronic Pouchitis
背景
潰瘍性大腸炎では回腸嚢炎が発症・慢性化する例があるが、べドリズマブは使えるか。
イギリスJohn Radcliffe HospitalのTravis ら(EARNEST)は、同患者102名(回腸嚢肛門吻合術 [IPAA] 後)を対象として、これを検証する第4相RCTを行った(対照:プラセボ, 30週;1〜4週目にシプロフロキサシンを併用)。一次エンドポイントは、14週時点でのmPDAI定義による寛解である。
結論
ベドリズマブの一次エンドポイント効果を認めた(14週時点で差21パーセントポイント, 34週目でmPDAI差17パーセントポイント)。重篤有害事象発生率に群間差はなかった。
評価
同薬はすでに潰瘍性大腸炎・クローン病に使用されており、慢性嚢炎の寛解導入に有効であることは予期されえた。第4相試験で、重要な適応拡大を正当化した。