介護施設でのCOVID-19 サーベイランスに効果はあったか
Covid-19 Surveillance Testing and Resident Outcomes in Nursing Homes
背景
高度介護施設職員に対して行われたCOVID-19サーベイランス検査の実効性は。
アメリカUniversity of RochesterのMcGarryらは、2020〜22年の高度介護施設13,424ヵ所のデータに基づき、これを検討する後向コホート研究を行った。一次アウトカムは、潜在的アウトブレイク中の入居者におけるCOVID-19感染と同関連死(1週累積数)である。
結論
多検査数施設入居者の少検査数施設入居者に対する一次アウトカム有意減を認めた(感染症例数−30%、死亡数−26%)。しかし、ワクチン利用可能となった後ではこの差は縮小し、オミクロン優勢期では、症例数低減効果はあったが、死亡数低減効果はなかった。
評価
COVID-19対応で最も重要と考えられていた、介護施設サーベイランスの効果の検証である。有効報告が散発していたが、全米大規模調査で、前ワクチン期・ワクチン導入期・オミクロン期に分けて有効性を報告した。ワクチンの効果、オミクロン株の特性が印象的である。