成人急性非特異性腰痛への薬剤のエビデンスは低質
Comparative effectiveness and safety of analgesic medicines for adults with acute non-specific low back pain: systematic review and network meta-analysis
背景
急性非特異性腰痛に対する鎮痛薬の有効・安全性の最新データは。
イギリスBrunel University LondonのMcAuleyらは、18歳以上の急性非特異性腰痛患者への鎮痛薬(NSAIDs・アセトアミノフェン・オピオイド・抗癲癇薬・骨格筋弛緩薬・ステロイド薬)の有効性を検討した98RCT(n=15,134)を対象とするシステマティックレビュー・ネットワークメタ解析を行った。一次アウトカムは、治療終了後の腰痛強度と有害事象発生等安全アウトカムである。
結論
低〜最低質エビデンスで、トルペリゾン・NSAIDsアセクロフェナク+チザニジン・プレガバリンと、その他14種類薬に疼痛緩和効果があり、薬剤間有意差は無かった。中等〜最低質エビデンスで、トラマドール・パラセタモール+トラマドール・バクロフェン・パラセタモール+トラマドールが、有害イベント発生増と関連した。
評価
総体的に現行のエビデンスは低質で、薬剤療法には注意が必要、という結論である。先行レビュー(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33849907/)は、エビデンスは低いものの、非薬理学的治療がファーストチョイスとしている。