リファンピン感受性結核治療は2ヵ月に短縮できる
Treatment Strategy for Rifampin-Susceptible Tuberculosis
背景
結核に対するリファンピン主体6ヵ月レジメンは短縮可能か。
シンガポールYong Loo Lin School of MedicineのPatonら(TRUNCATE-TB)は、これを検証する適応的非盲検非劣性試験を行った(n=674)。リファンピン感受性肺結核の参加者を、標準治療(リファンピン・イソニアジド24週、初8週はピラジナミドとエタンブトールを併用)群と、8週レジメンの初回治療後再燃の場合のみ、再治療する短縮治療4群に割り付けた。一次アウトカムは、96週時点での死亡・治療継続・活動性疾患の複合である。
結論
短縮治療4群中、ベダキリン+リネゾリドレジメンで初回治療を行う群で標準治療に対する一次エンドポイント非劣性を認めた。短縮治療に明らかな安全性懸念を認めなかった。
評価
NEJMは、2021に「4ヵ月治療でよい」という論文を掲載している(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2033400)。ベダキリン+リネゾリドレジメン初回治療により2ヵ月への短縮が可能としたここでの結果は、特に低リソース環境での有益性が大きい。