ICU入室重篤患者への早期リハビリは認知機能にも有益
Effect of early mobilisation on long-term cognitive impairment in critical illness in the USA: a randomised controlled trial
背景
ICU患者への早期リハビリを支持する多くのエビデンスがある。
アメリカUniversity of ChicagoのKressらは、18歳以上のICU人工換気後患者200名を対象として、早期モビリゼーションと作業療法介入の認知機能への効果を検証するRCTを行った(対照:標準ケア)。一次アウトカムは、退院1年でのMoCA評価による認知機能障害である。
結論
早期モビリゼーション・作業療法介入の一次アウトカム効果を認めた(認知機能障害発生率24% vs. 43%)。退院時でも同様であり、またQOLテストにおける身体側面スコアでも介入群が優れた。介入群では7件の有害事象が発生した(対照群は0)。
評価
早期リハビリの有益性は身体機能にフォーカスして示されてきたが、早期理学療法・作業療法の認知機能への有益性を検討したRCTは初とみられる。