1日11分のウォーキングで15.7%の早期死亡を予防できる
Non-occupational physical activity and risk of cardiovascular disease, cancer and mortality outcomes: a dose-response meta-analysis of large prospective studies

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
British Journal of Sports Medicine
年月
February 2023
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開始ページ
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背景

歩行の健康効果について多大な研究が累積されている。
イギリスUniversity of CambridgeのBrageらは、このテーマに関わる前向コホート研究196件(94コホート、30万人以上)のシステマティックレビュー・コホートレベルメタ解析を行った。

結論

一般的に高い身体活動レベルは全アウトカムのリスク低下と関連し、全原因死亡リスクとの関連が最も強かった。0から8.75mMET-h/週(150分/週の中等度-高強度有酸素運動に相当)でのリスク差が最も大きく、全原因死亡(8.75mMET-h/週の相対リスク[RR] 0.69)・心血管疾患因死亡(RR 0.71)との関連は癌原因死亡より強かった(RR 0.85)。さらに8.75mMET-h/週の運動量があれば、15.7%の早期死亡は回避可能だった。膀胱癌・食道癌・食道胃接合部癌・頭頸部癌・腎臓癌・肝臓癌・肺癌・ 骨髄性白血病にも身体活動との用量反応関係が認められた。

評価

すでにメタアナリシスもある効果だが、用量反応関係を追及して、現在のガイドライン(150〜300分/週)の半分でも有効、という結果を導いた。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy