慢性期脳卒中患者への歩行介入の強度・期間は
Optimal Intensity and Duration of Walking Rehabilitation in Patients With Chronic Stroke: A Randomized Clinical Trial
背景
慢性期脳卒中患者の歩行能力改善のためのウォーキング介入の最適強度・期間は。
アメリカUniversity of CincinnatiのBoyneらは、同患者(発生6ヵ月後で持続的歩行能力制限)55名を対象として、これを検証するRCTを行った。患者を1:1で高強度インターバルトレーニング(HIIT)群と中等強度有酸素運動(MAT)群に割り付け、12週間週3度45分のウォーキング介入を行った。一次アウトカムは、4・8・12週目での6MWTおける歩行距離である。
結論
4週以後におけるHIITのMATに対する一次アウトカム優位を認めた(12週で 71 m vs. 27 m, 平均差 44 m)。HIITでは2次アウトカム(歩行速度・疲労感)の改善もみられた。
評価
すでにnarrative reviewが支持している介入様式で(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36069185/)、強度・持続期間の最適化が現在の問題である。先行研究(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35185766/)を裏付けてHIITを支持したが、未だパイロット研究とみなされ、大規模確認が期待される。