有酸素運動は脂肪とともに筋肉・筋力を落としてしまう可能性がある
Effect of Exercise Type During Intentional Weight Loss on Body Composition in Older Adults with Obesity
背景
運動は、タイプによって身体組成への影響が違うのではないか。
アメリカWake Forest UniversityのBeaversらは、中高齢者249名を18ヶ月間、減量(WL、n=82)・減量+有酸素運動(WL+AT、n=86)・減量+筋トレ(WL+RT、n=81)群に割り付け、運動タイプによる身体組成・400m歩行時間・膝伸展筋力への効果を検討した。
結論
総脂肪量低下はWL(-10.9%)と比べ、WL+AT(-16.4%)・WL+RT(-19.0%)で有意に大きく、除脂肪量低下はWL+AT(-3.1%)が最も大きかった(WL+RT:-1.5%、WL:-2.0%)。400m歩行時間は脂肪量の変化と関連し(β/SD=+6.1s)、膝伸展筋力変化は除脂肪量の変化(β/SD=+1.6Nm)と関連した。
評価
有酸素運動だけでは脂肪とともに筋肉・筋力が落ちる可能性があり、高齢者も筋トレをしたほうが良い、という重要なメッセージを発する興味深いRCTである。