有酸素運動は脂肪とともに筋肉・筋力を落としてしまう可能性がある
Effect of Exercise Type During Intentional Weight Loss on Body Composition in Older Adults with Obesity

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Obesity
年月
November 2017
25
開始ページ
1823

背景

運動は、タイプによって身体組成への影響が違うのではないか。
アメリカWake Forest UniversityのBeaversらは、中高齢者249名を18ヶ月間、減量(WL、n=82)・減量+有酸素運動(WL+AT、n=86)・減量+筋トレ(WL+RT、n=81)群に割り付け、運動タイプによる身体組成・400m歩行時間・膝伸展筋力への効果を検討した。

結論

総脂肪量低下はWL(-10.9%)と比べ、WL+AT(-16.4%)・WL+RT(-19.0%)で有意に大きく、除脂肪量低下はWL+AT(-3.1%)が最も大きかった(WL+RT:-1.5%、WL:-2.0%)。400m歩行時間は脂肪量の変化と関連し(β/SD=+6.1s)、膝伸展筋力変化は除脂肪量の変化(β/SD=+1.6Nm)と関連した。

評価

有酸素運動だけでは脂肪とともに筋肉・筋力が落ちる可能性があり、高齢者も筋トレをしたほうが良い、という重要なメッセージを発する興味深いRCTである。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy